見出し画像

『アイメイト』候補犬を育てる「飼育奉仕」で築く家族のかたち

「犬は好きだけど、別れが悲しいので飼いたくない。」意外とこんな声をよく耳にします。飼育奉仕のボランティアはもしかすると、そんな考えを持つ方にとって1つの選択肢になるかもしれません。

今回は、現在アイメイトの飼育奉仕に参加し、うるしくん(仮名)を育てているダイアログ・イン・ザ・ダークのアテンドせとせっとに話を聞きました!
※そもそも『アイメイト』ってなに?飼育奉仕って何?と気になる方は、まずは1つ前の記事をご覧ください。


飼育奉仕をしようと思ったきっかけは?

笑顔でお話するせとせっとの様子
嬉しそうに飼育奉仕中の子犬の話をしてくれたせとせっと

一緒に住んでいるパートナーとの”対話の時間”の中で決めたんだ。
新月と満月の時に必ず二人で”対話の時間”を作るようにしていて、ある時パートナーから、「犬との生活がしたい」「養育里親をしたい」という2つの希望を打ち明けられて。

その後「犬との生活がしたい」という希望をどんな風に実現するか、調べていくうちに、『アイメイト』の飼育奉仕というボランティアの存在を知って。普通の犬を飼うのではなく、一定期間だけ飼うことができるアイメイトの飼育奉仕に、2人でこれだ!!と思ったんだよね。面白そうだからやってみよう、書類だけ出してみよう。と、勢いよく応募してみたところ、ご縁があって我が家に来てくれることに。その知らせを受けた時はすっごくうれしかったな~!
今は2つの希望を同時にかなえて、養育里親もしているんだ。一家3人と1匹の暮らし、なかなか面白いでしょ。

うるしくんが来てからの生活はどう?

もう、超メロメロですよ🥰子犬の頃、よく彼女が駅までうるしくんを抱っこしてお見送りしてくれたんだけど、もうかわいくて、うれしくてね~。安心安全に暮らせればという一心で生活をしていたら、本当にすくすく育ってくれて。今はもう20キロ以上あるよ!

寝ているせとせっとの腕に顎を乗せて横たわるうるしくん(仮名)
腕枕で横たわる子犬のうるしくんとせとせっと

うるしくんと一緒に暮らすことで、自分の価値観も変わってきたかな。これまで私は盲導犬は必要だと思っていなくて、白杖のみで過ごしてきたんだけど、歩く道具としてではなく、一緒に暮らす・一緒に生きるパートナーとしてこんな子と一緒に歩けたら、人生変わるよなと思えたんだ。この子と一緒にいることで世界が変わるんだと思えるようになったの。

白状とリードを持ち、お散歩中のせとせっととうるしくん(仮名)
お散歩中のうるしくん(仮名)とせとせっと 

この子が家族になってくれたことで、近所の人との関係性も変わったよ。地域で私は「うるしくんパパ」なんて呼んでもらって、今この町で僕らが生活できるのはうるしくんのおかげなんだよ。犬好きのネットワークってすごいよね。犬がいるだけで知らない人と挨拶が生まれるし、犬を通して町にどれだけ犬が多いか知ることができた。おすそ分け文化もあるんだよね。都会なのに、田舎暮らしの気分になったよ。

顔を合わせるアイメイト候補犬のうるしくん(仮名)(左)とせとせっと(右)
いつも仲良しなうるしくんとせとせっと

短期間で別れが来るのは寂しくないの?

別れがつらくないと言ったら嘘になるよ。でも一生の別れじゃないし、悲しいだけじゃないかな。うるしくんを送り出すときは、自分の子どもを訓練校に送り出すようなイメージかな。自分が育てた子どもが社会で役に立つ。そのために立派に家を出るなら、親として誇らしいよね。

実際に飼育奉仕を始めてから、まだ僕の知らない世界や幸せがあるんだ。この子が僕を成長させてくれるんだってことに気づかせてもらって、怖いものがなくなってきたような感じがする。いつも自然体でニュートラルなうるしくんを見ていると、自分もありのまま、このままでいいんだって思わせてくれるんだよ。うるしくんには無限の可能性と才能を感じて、将来がとっても楽しみなんだ。

膝にうるしくん(仮名)を乗せ、満面の笑みのせとせっと
満面の笑みで子犬のうるしくんを抱きかかえるせとせっと

「いつかうるしくんがアイメイトとしてデビューした時に、私のパートナーとして戻ってきたらいいな。」と話すせとせっとは、満面の笑みで終始とても幸せそうでした^^

今後うるしくんがアイメイトとして無事にデビューできますように。その時が来たら私たちも、ちょっぴり寂しい気持ちと、たくさんの感謝と誇らしい気持ちで送り出したいと思います😊

この記事を読んでアイメイトの飼育奉仕に興味がわいた方は、ぜひアイメイト協会のHPを確認してみてください。

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!