ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」について
皆さん、はじめまして!数あるnoteの中から私たちを見つけていただき、どうもありがとうございます!私たちは、浜松町駅から徒歩6分、大門駅から徒歩7分、竹芝駅から徒歩3分、そして東京湾から30秒のところにあるダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」と言います。展示しているのは、このユニークな場で生まれる”対話”というちょっと変わったミュージアムです。
ドイツから来た3つのダイアログ(対話)のプログラム
「対話の森」では、ここだけにしかない”非日常空間”で行われる3つのプログラムをお楽しみいただけます。
1つ目は、視覚障害者のアテンド・スタッフ(以下アテンド)と共に冒険する純度100%の真っ暗闇の世界『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』
2つ目は、聴覚障害者のアテンドと言葉を超えたコミュニケーションを楽しむ静寂の世界『ダイアログ・イン・サイレンス』。
そして3つ目は、豊に歳を重ねた75歳以上の高齢者のアテンドと、時を超えた対話を通して未来の自分と出会う世界『ダイアログ・ウィズ・タイム』です。
視覚障害者や聴覚障害者、そして高齢者がアテンドとして活躍しているので、ダイアログ・シリーズのプログラムは障害者や高齢者の模擬体験と思われがちです。でもこの3つのプログラムで最も重要とされているのは実は”ダイアログ”(対話)なのです。
学ぶための唯一の方法は遭遇すること
ダイアログ・シリーズはドイツの哲学者アンドレアス・ハイネッケによって発案されました。ハイネッケの父はドイツ人、母はユダヤ人。幼い頃は両親ともドイツ人と聞かされていた彼は、その事実を13歳で知り大きなショックを受けたといいます。ハイネッケは、民族や文化が異なるだけで差別が起き、同じ人間同士が苦しみをもたらしてしまう理由と、その解決法を探求するため哲学を学びました。
その中で、東欧の哲学者マルティン・ブーバーの著書『対話の哲学』のある一節に出会います。
「学ぶための唯一の方法は、遭遇することである」
ハイネッケは、「異なった文化が融合するには対等な対話が必要だ」と確信しました。しかし、対等な対話ができる場を設定することは容易ではありません。なぜなら、人は見た目や固定概念で物事を判断することもあるからです。
そこで彼は、人間が情報を得るために最も必要とする視覚を遮断することを思いつきました。人類の叡智の象徴である灯りを消し、その暗闇を平和利用することにしたのです。それが、ダイアログ・イン・ザ・ダークの始まりです。以降、ダークのみならず、言葉の壁を超えたエンターテイメントであるサイレンス、そして世代を超えた対話を楽しむウィズ・タイムが誕生しました。
さまざまな違いを超え、対等な対話を体感できるプラットホームが、ダイアログのエンターテイメントです。
そうした非日常空間の中で生まれる”対話”は日常の中で生まれる会話と何が違うのか…そしてその対話を誘うアテンドたちはどんな人たちなのか、これからこのnoteでご紹介していけたらと思います。どうぞよろしくお願いします!