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みさき ー18歳の自分へ



人と関わることが苦手だった子ども時代

18歳の頃って、自分が何もできないのが苦しかったし、何かをしようという前向きな努力ができない自覚があって苦しかった時期。同級生がちゃんとそれぞれのやりたいことを決めて、そこに向かおうとしている中で、私はやりたいこともわからなかったし、高校という守られた環境から出ることもすごく怖かったですね。

高校は盲学校に行っていたので、何を言わなくても点字の教材があり、点字で試験を受けられました。だけど、大学に行こうとすると、自分から色々なサポートをお願いすることになる。それは、見えない事が当たり前の世界から、見える人たちの社会に混じっていく、入っていくということ。小さい頃から人と話すのも苦手だったし、社会と関わるみたいな事が本当に苦手だったから、とても不安でした。

2022年4月からアテンドデビューしたみさきちゃん。

高校に入る前から、多分中学の頃から、「なんとかしなきゃ」という思いはずっとあって。だから進路選択をしなくてはいけなくなった18歳は辛かった。いや、ずっと辛かったのかも。

特に周りの子達は大学に進学する子も多くて、自分だけできない、取り残されたような感じがしていました。結局、大学には行けなかった…行かなかった。

大学に行かずに実家に戻って、地元の盲学校で鍼灸マッサージの資格を取って、学校のつてで就職をし、その後8年間働きました。

毎日が挑戦の連続。

「大丈夫だよ」

あの当時を振り返って、18歳の頃の自分に一言声をかけられるとしたら「大丈夫だよ」と言いたい。辛いのって、なんとかしたいなと思っているからだと思うんですよね。多分「もっとちゃんと社会と関わりたい」という気持ちがあったから、とても辛かったんだと思うんです。

私の「ちゃんと社会と関わりたい」という思いは「自立したい」という思いにすごく近くって。経済的なところももちろんそうですけど、一人で外を歩きたいとか、生活していく中で必要なことをちゃんと自分でできるようになりたいとか…そのためにどうしても人との関わりって必要になってくる。サポートを求めるということをある程度しないと生きていけないから、そこが最低限できるようになりたいというのがずっとありました。

でもそうやって思っている時間って、きっと無駄ではなくて、そういう苦しい時間があったから…時間はかかったけど、変わっていけたんじゃないかなって。

TBS系日曜劇場「ラストマン」とのコラボイベント「ラストマン・イン・ザ・ダーク」の仲間と

きっかけは”推し活”

自分が変わったきっかけになったのって、実は”推し活”なんです。好きな声優さんができて、その人のラジオを聴いてファンになりました。そのうちにライブに行きたくなって、一人で出かけてみたり、ひとつひとつそういうことをやっていく中で、少しずつ自分が変わってきたのかな。

できないことはいっぱいあるけれど、今はそれでも「なんとかなる!」と思えるようになりました。推し活に感謝ですね。他の人と比べたら、きっと5年くらい遅れてるけれど、ちゃんと大人になってるよと、18歳の自分に教えてあげたい。きっと今の私の姿を信じられないと思うけど!

仲良くなった同僚と夏祭りにも行きました!

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